マレーシアは2021年6月から感染者数が激増したのをうけ全国でロックダウンとなりました。7月より首都圏ではさらに強化された外出禁止令に近いEMCOが発令されました。その後、国家回復計画が発表され州ごとに段階が設定されました。
このうちセランゴール州、ネグリ・センビラン州、マラッカ州、ジョホール州、ケダ州、クアラルンプール、プトラジャヤ、ラブアンの5州・3連邦直轄地が「国家回復計画(National Recovery Plan: NRP)」第1段階、それ以外の8州がNRP第2段階となった。
国民の行動は制限され州や地区をまたぐ移動の禁止、自宅から半径10キロ圏外への移動の原則禁止、飲食店での店内飲食の禁止、小売店の営業時間や乗車人数の制限などの第1段階ではとても厳しい制限があります。
第2段階に入れば操業可能業種が拡大し、製造業では出勤率を60%から80%に引き上げられます。
第1段階の州が第2段階に移行するしきい値として
・過去7日間の平均新規感染症例が人口10万人あたり「12.2例」
・ICU病床使用率「中程度」(おそらく50~70パーセント)
・ワクチン2回投与成人人口率が「10パーセント」
が設定。これらをずっとモニタリングしています。
また、最近残念なことに亡くなられる方も多いのでマレーシアだけでなく、日本、マレーシアと隣国で非常に感染が拡大しているインドネシア、マレーシア政府がワクチン接種後の生活などをモニタリングしているイギリスがどのような推移で経過しているかを比べ安いように一覧表にしました。数字はそれぞれの政府が発表している数字を参考にしています。
これを見て分かると思いますが、
・ワクチン接種が進んでいるイギリスでは感染者数が多いものの亡くなられる方が本当に少ない。
・マレーシアは新規感染者の数が本当に多い
・マレーシア、インドネシアは亡くなられる方が非常に多い
ということ。
マレーシアの8月19日の新規感染者は22,948人
内訳は
ケダ州 2,137
ペルリス州 42
ペナン州 1,655
ペラ州 1,229
セランゴール州 7,175
クアラルンプール 1,439
プトラジャヤ 26
マラッカ州 737
ジョホール州 1,526
クランタン州 1,271
トレンガヌ州 621
センビラン州 556
パハン州 736
サラワク州 1,206
ラブアン 9
サバ州 2,583
8/18日までのマレーシアのワクチン接種数
ワクチン接種1回目完了者数 17,625,760回/全人口 32,704,700 — 54.0%、成人人口の75.3%
ワクチン接種2回目完了者数 11,743,096回/全人口 32,704,700 — 36.0% 、成人人口の50.2%
とうとう成人人口の50%を超えてきました。
マレーシア政府はこれによって入院の患者数やICU治療を必要とする人が減少に向かってくるだろうと予想しています。
首都圏(人口の20%が住むセランゴール州、クアラルンプール、プトラジャヤ)の状況は
ワクチン接種1回目完了者 — 77.8%、成人人口の106.3%
ワクチン接種2回目完了者 — 54.0% 、成人人口の73.8%
Johor州、Saba州が少ないのが気にかかります。