マレーシアは日本人が移住したい国14年連続1位の国。過ごしやすく、生活しやすい国です。
また、移住条件がほかの国に比べ比較的容易なことでも知られています。マレーシアと国交のある国の国民(日本も当然含まれます)なら誰でも最長10年のリタイアメントビザの申請ができ、年齢制限がないからです。これをMalaysia My Second Homeといい、通称、MM2Hビザと呼んでます。
しかし、2021年6月現在、このMM2Hの現在、MM2Hは新規申請を凍結しており、新たな条件を協議中です。
それ以外でも、職種のこだわりがなければ、現在、日本人が足らない状態が続いている職種があり条件さえ折り合えばすぐにでも就労できる可能性があります。就労する場合は就労ビザは雇い主が取得するので問題はないかと思います。
それ以外にも移住するために必要な長期滞在が可能なビザについてお話します。
外国人に与えられるビザの種類は10種類あります。
マレーシアに移住条件・ビザの種類を徹底解説
日本国籍の場合、90日までは観光ビザで入国でき、申請等は必要ありません(現在、コロナの感染拡大措置で観光ビザで入国はできません。また入国には在日本マレーシア大使館での許可申請が必要です)。
就労ビザ(Employment Pass)
レジデンスパス(Residence Pass)(ある条件を満たした優秀人材を対象とした優遇ビザ/最長10年)
プロフェッショナルパス(Professional Visit Pass)(技術やプロジェクトベースのビザ/1年未満の短期滞在)
雇用パスを取得している駐在員の配偶者・子供の滞在ビザ(Dependent Pass)および就 労許可(Permission to Work)
一時就労パス(Temporary Employment Visit Pass)(日本での給与支給/1年未満の短期滞在)
学生ビザ
配偶者ビザ
永住許可証(PR)/永住権
MM2H(マレーシア・マイ・セカンドホーム)VISA
それではそれぞれについて説明していきます。
マレーシアに就労ビザ(Employment Pass)で移住
就労を目的としてマレーシアに滞在する場合、短期でも就労ビザを取得する必要があります。この雇用パス(Employment Pass:EP)は最も一般的な就労ビザになります。
簡単にお話しすると、マレーシアで起業する場合、就職する場合、駐在員で来る場合はこの雇用バス(EP)が必要となります。この雇用パスは誰でも許可されるものではありません。一定の条件を満たす必要があります。これはマレーシアに限らず、まずは自国民の雇用を守ることを第一に考えますよね。そのうえで自国では補えない優秀な技術力を持った人、特殊な能力を持った人に雇用パスを出し、マレーシアの役に立つように働いてくださいとなります。この考え方が根底にあることだけは忘れないでください。
そのため就労ビザの発行にはある一定の条件が必要になっています。その条件とは、
1)雇用バスの基本条件
1.四年制大学卒業以上
2.社会人経験3年以上
3.25歳以上
となります。この3つの条件すべてが当てはまれば雇用パスは許可されやすくなります。ただ、新型コロナウイルス流行に伴い2020年3月18日に移動制限令(Movement Control Order)が施行されて以降、政府の政策が変更され続けていて、2020年12月では、第一に、日本人を含む外国人のマレーシアへの出入国・滞在には諸々の制限が設けられ、自由な出入国ができない状況です。雇用パス等の申請も以前に比べ時間がかかったり、申請が却下されるケースもあります。2021年6月には、ロックダウンの影響で許可を出す省庁がほとんど稼働してない状況にあるため、なかなか入国許可すら下りないといったことが起きています。
私は建設業で働いていますが、建設業の場合、建設局から最終的に許可をもらうのですが、プロジェクト単位でしか許可がおりずプロジェクトの長さによっては雇用パスは1年単位でしか許可がおりないなんてこともあります。このあたりは会社として考えていくことなので、個人的にはあまり問題ではありません。ただ就職したけどなかなかマレーシアに渡航できないといった話を最近よく聞きます。それは、こういった背景があるためだと思ってもらえばいいかなって感じです。
また、EPの許可期間も短くなってきている傾向にありますので、この辺りも頭に入れておくと慌てなくて済むかなっておもいます。いろいろな情報には2年とか書かれてますが、最近はこういった背景から短くなる傾向にあります。
それ以外の人たちはダメなのか?
そう思われたかもしれません。実は、そうではありません。
基本条件に当てはまらないからといって、あきらめるのはまだ早いです!
例外もありますので安心してください。
マレーシアではここ最近、大手外資系BPO企業のマレーシア進出が増加してきています。BPOとはBusiness Process Outsourcingの略で、企業が自社の業務プロセスを委託することをいい、この外部委託される企業をBPO企業といいます。このBPO企業をマレーシア政府が優遇措置で誘致してきており、どんどん進出してきています。
IT系、旅行系、ECサイト、航空会社などの大手企業から委託されたカスタマーサポート部署のオペレーションを請け負う企業の中には、日本人を顧客にしている企業もあり、日本人オペレータが足らない状態にあります。
こういったBPO企業の多くは優遇措置もありビザが取りやすいライセンスを保有しているので、基本条件に当てはまらない人でも承認が下りる可能性があるんです。さらに、年齢のボーダーラインは22歳なので、最終学歴が高卒だとしても就業経験(業界不問)が3年以上あればOKと言われています。ただ、新卒採用はなかなか難しいとも言われていますが、このあたりも相談で何とかなる場合もあるようです。